テラヘルツ装置

terahertz

TERAHERTZ RADIATION

テラヘルツ厚み計測装置

テラヘルツ波・多層膜厚測定ユニット (センサヘッド分離型)

テラヘルツ波・多層膜厚測定ユニット
(センサヘッド分離型)

テラヘルツ波・多層膜厚測定ユニット

テラヘルツ波・多層膜厚測定ユニット

テラヘルツ波とは、振動周波数100 GHz〜10 THz(波長では30μm〜3mm)、光と電波の中間周波数帯域の電磁波のことです。
毎秒1兆(テラ、1012)回振動している電磁波で、電波のように物質を透過して、光のように直進する性質を持っており、X線のように物質を壊さずに透過することができます。
テラヘルツ波の存在は、古くから認知されていましたが、人工的にテラヘルツ波を発生したり、検出することが困難であったため、未開拓電磁波領域とも呼ばれてきました。
近年、技術開発が進み、室温で動作する普及価格帯の発生・検出技術が開発され、テラヘルツ波の実用化が期待されています。

※:テラヘルツは1秒間に1兆回振動する振動数の単位で、1012ヘルツ(Hz)、1000ギガヘルツ(GHz)、0.001ペタヘルツ(PHz)に相当します。
1THzの1周期は1ピコ秒で、波長はおよそ300マイクロメートルです。

テラハルツ波

透過波長であるテラハルツ波は、布や紙、衣類は勿論、プラスチック、セラミック、シリコンや木材、ゴムや陶器などでは透過しますが、金属や水のような伝導体は透過しません。
言い換えれば、テラヘルツ波は、電波のような「透過性」とレーザー光線のような「直進性」を兼ね備えた電磁波です。

テラハルツ波は、その透過特性から、X線のような透過画像を得ることができます。 これを「テラヘルツ・イメージング」と呼びます。

もう一つの特性として、テラハルツ波の周波数が物質の分子の振動数と近似値であることから、テラヘルツ波を物質に当てると格子(結晶)や生体高分子の振動と共鳴して電磁波エネルギーが吸収され、その物質固有のスペクトル(分光)が現れます。これは「指紋スペクトル」と称され、透過特性により物質を特定することができます。
このことを利用して(刑務所などで)封筒内の薬物・毒物の有無検査、がん細胞と正常な細胞を見分ける病理検査など、用途応用が可能になります。

テラヘルツ・イメージング
テラハルツ波の周波数

テラヘルツ時間労域分光法(THz-TDS)

本装置では、フェムト秒レーザーを用いた広帯域テラヘルツパルスを発生・検出します。
この手法は「テラヘルツ時間領域分光法」と呼ばれています。
テラヘルツ波が伝播する経路中に測定したい測定試料を置き、透過したテラヘルツ波の時間波形を検出します。
その検出信号と、測定試料のない状態でのテラヘルツ波の時間波形とを検出した検出信号を用い、検出信号をフーリエ変換して、テラヘルツ波の振幅と位相の情報を得ています。
物質の複素屈折率や複素誘電率などの検出が可能になります。

テラヘルツ波を用いた膜厚測定

発振機からテラヘルツパルス波を発振し、境界面から反射したパルス波が戻ってくるまでの時間差を計算し距離に換算し膜厚測定を行います。
測定原理を下の図に示します。 厚みdをもつ材料に対してテラヘルツパルス波を照射すると、材料の表面と裏面で反射した2つのパルス波が得られます。
材料のもつ屈折率(材料特有の光学パラメータ)をn、パルス波の時間差を⊿t、光の速度をcとすると、厚みdは以下の式で求めることができます。

テラヘルツ波を用いた膜厚測定
テラヘルツ波を用いた膜厚測定
テラヘルツ波を用いた膜厚測定

発振&受信・一体型ヘッド

TeTechS社のテラヘルツ装置は、発振&受信ヘッド分離型です。
制御部本体と発振&受信一体型ヘッドは、光ファイバーで接続されます。
発振&受信ヘッドは、小型&軽量ですので、容易にロボットに取付けることができます。
ワークは固定して、発振&受信ヘッドを動かして、膜厚測定できます。
株式会社サンプルでは、多岐に渡ってサービスを展開しております。

発振&受信・一体型ヘッド